4-4. 自信を育むことの重要性

4. 実践後の問題への対処

自信を持てるようになれるかが成否のカギ

最後の項目になりましたが、最後は自信をつけることの重要性について述べたいと思います。

ここまで述べてきたアドバイスは、すべて自信があれば問題なく実践できることです。もし自信がなくても、頑張って実践していくことによって自信を育んでいけば良いのです。

元々、印象操作術は自信があるように振舞うことを基本としています。実際に自信があるように振舞うようにすれば、自ずと自信は育まれていきますが(印象操作術の大きなメリットの一つがそれであると思っています)、そう心がけるようにした方がより早く、確実に自信を高められます。

先の項目で「見られ」を克服する必要があると述べましたが、「見られ」を気にするのも自信が欠如しているから起こることです。そう考えると、自信は「見られ」と密接に関係していると言えます。

自信は思い込みレベルでも充分

自信を持ちたくとも、それに見合った実力がないと思うのであれば、その心配は不要です。自信は根拠が無くても持てるものなのです。自信も「見られ」同様、もはや実際はどうかは関係ありません。しかし、根拠がなくとも自信があれば、あらゆることが有利に働きます。

不要な叱責をしたりパワハラを平気でするような横柄で大胆に振る舞っている人間は、基本的に自信があります。ただし、そういうタイプの自信は大抵、生来の性格でそうなっているだけの根拠に乏しいものが多いのです。

パワハラの被害者になりやすい人は態度が弱い傾向があり、そこから見てもあまり自分に自信を持っていない人が多いと思います。しかし、そのせいで物事がうまくいきにくくなり、自信を失うという悪循環になってしまっています。それも上記のケースと同様に、生来の性格で自信を持てないだけという場合が多く、元々は根拠がないものなのです。

持っている能力が同じでも、自信があるかないかで物事がうまくいく確率は俄然、違ってきます。そして、上記で述べた通り、自信は実力とは無関係です。自信など「都合よく思い込んだ者勝ち」なのです。

パワハラ加害者など良い例で、思い込みレベルの自信を持つことで職場で大胆に振る舞い、その結果、実力がなくとも、人間関係、評価、昇進等で有利にできることを証明して見せています。

印象操作術の実践で根拠のある本物の自信をつける

しかし、生まれつきの性質というだけで根拠に乏しい自信に支えられている人間が持っているのは「自信」というよりむしろ「過信」に等しく、それによって謙虚さと向上心が欠如し、利己的(自分勝手)になり、その結果、他人を傷つけても平気でいられる人間になったりもしているのです。その程度の自信を持つことに人間としてどれだけの価値があるのか、私は疑問に思います。(しかし、当人が疑問に思うことは一生ないでしょう)

そんな都合のいい虚像の自信と違い、ここで学んだことによって育まれる自信にはしっかりとした根拠があります。言わば、実像のある本物の自信と言えましょう。

叱責の必要性と合理性から自分は間違いないという確信をもつこと(『隠された重要な意味』参照)、「見られ」を克服する重要性(『「見られ」という最大の壁』参照)やその他、様々なことを理解した上で、自分の内面の弱さや抵抗感や葛藤というものを乗り越えていく(『葛藤や抵抗感への対処』参照)ことによって、芯の強い自分を作り上げていくことが根拠のある本物の自信を育むことに繋がるのです。

人生を好転させるチャンスにさえできる可能性がある

内向型の人であれば、自分に自信を持てなかったことでこれまでの人生で様々な機会で損をしたり、損をさせられたりしてきたと思います。印象操作術を学ぶことで、ここから人生を好転させられる可能性が生まれます。別人のように劇的に変わることは難しいかもしれませんし、そこまでは多分、無理でしょう。しかし、少しの変化が大きな違いを生むと私は身をもって感じています。

これまでの人生で多くの苦しい経験をしてきたのであれば、あなたは人生に「貸し」があります。これから先は苦しい思いをしてきた分、良いことや楽しいことが多くあるようにしていくべきです。

しかし、ただ待っていても何も変わりません。そのためには自分を変えていくことが必要です。ぜひ、この機会を「禍を転じて福と為す」とできるように頑張りましょう。

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