4-3. 期待する成果が得られない場合

4. 実践後の問題への対処

狙った効果が得られない

前項では印象操作術を実践して自分側に起こる問題の対処法を述べましたが、次は実践していて起きる問題で、相手側(加害者)に関することの対処法を述べたいと思います。

相手側で起こる問題は主に「変化が現れない」「悪い方向へ変わる」の2つだと思います。このケースのアドバイスを以下に述べます。

実践しているが変化がない

印象操作術を実践しているが、一向に変化がない。相変わらず攻撃をしてくる。酷い扱いをしてくる。そういう事になるのもありえます。そうなれば「本当に効果があるのか?」と疑いたくなっても不思議ではありません。

なぜ効果が現れないのでしょうか。考えられる理由は2つあります。

まず、自分が思っている以上に、やっていることが相手に伝わっていないということです。相手の態度に変化が出るかは、どのくらい効果的に実践できたかに比例しています。態度の強さや積極性などの姿勢や動作、業務の成果に関することなどが印象に残っていない可能性があります。

「効果的に実践できているか?」という客観的な視点で見直してみましょう。また、「より効果的に印象に残すためにはどうすればいいか?」も考えてみましょう。

もう一つは、まだ十分に変化が浸透していない可能性がある場合です。日々の一つ一つの効果的な印象が蓄積していき、ある一定量に達すると表に効果が出てくると考えましょう。そして、こちらに対する態度が変わるまでの量は個人差があります。

ですので、どれくらいやれば効果が現れると断言することはできませんが、効果的に実践できていれば、遅くとも半年から1年程度ではっきりとした変化を感じられることがほとんどです。

短ければ2〜3ヵ月程度でもハッキリ態度に違いが出てきますが、相手によっては数年かかる場合もあります。通常、1年経っても効果がなければ、効果的に実践できていない可能性を疑った方がいいでしょう。

つまり、効果的に相手に印象を与えられているかという「質」と、充分な期間を経たという「量」の両方が必要ということです。

印象操作術は、素晴らしい方法であると自負していますが、残念ながら即効性はなく、ある程度の時間を要します。しかし、それは取り繕いのような表面的な対処法ではなく、根本的な解決をする理想的な方法なので、その代償として受け入れるべきものなのです。

悪い方向へ変わる考えられる理由

もう一つ、期待した成果を得られないケースで考えられるのが、変わるには変わったが悪い方向へ変わってしまったというケースです。

私もこれは経験があります。印象操作術を実践していった結果、以前とはまた違う酷い扱いをしてくるようになってしまった相手がいました。(やり方を修正して最終的には解決できましたが)

印象操作術は態度を強めることを基本にし、信用度と好感度も高めることですが、この3つのバランスが取れていないと想定外の変化を生んでしまうことがあります。

例1:好感度が低いままのケース

態度と信用度を高めるだけで十分な成果が得られることが多いのですが、中には態度を強めたことによって「不敵な奴」「生意気な奴」「いけ好かない奴」といった印象を持ち、理不尽な対応してくる相手もいます。

これは、好感度が低いもしくは、反感を持たれていることが原因であると考えられます。そういった相手には特に好感度を高めるように心がけると良いでしょう。

例2:信用度が低いままのケース

信用度が低いまま、態度と好感度を上げるようにしていると逆効果になることもあります。態度の強さは「ふてぶてしさ」に、好感度を高める行為は「いい加減な人物」「不真面目な奴」という印象を与えてしまうこともありえます。

それはやはり、仕事に取り組む姿勢や成果に不満を持たれているからです。この場合は、信用度を上げるようにしていくことで修正ができると考えられます。

3つの印象を全て向上できれば確実

態度、信用度、好感度の3つのうち、1つもしくは2つを高めれば改善するケースも多いのですが、バランスが悪いと上記のように悪い印象を持たれて新たな問題が発生してしまうケースもあります。

3つともバランスよく大きく(印象を向上または改善)できれば、かなりの確率で被害を受けなくなるでしょう。(ちなみに、私の経験した失敗は上記の例1のケースです)

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