ポイントは、ポジティブ感情の表出と「雑談」
好感度の重要性を理解したところで、具体的にどうすれば好感度を上げられるのか?という話しになります。
まず、大事なのは前項で書いた通り、強さのボディーランゲージを表出してもネガティブな要素は出さないようにすることです。(それをやると職場の人たちから心理的な距離を置かれてしまう可能性があります。ネガティブ感情が表に出やすい人は近寄りがたい感じを与えるからです)
そして、他人と接するときには特にポジティブな感情を出すことを心がけます。ポジティブな感情を出してコミュニケーションを取ることは、相手に向けての友好的な意思表示となります。
あと、短くてもいいので仕事と関係ない話しができるようにします。実はこれがかなり重要です。
職場には稀に仕事のこと以外一切話しをしない人がいます。前述したタイプ2に多い印象です。タイプ2は攻撃をあまり受けない印象ですが、誰とも話さない人は孤立した感じを受けます。(タイプ2の人は大抵、社内で孤立していようが全く気にしていません)
雑談が一切ないことに加えて態度の印象が弱ければ、完全に攻撃されやすい人です。加害者からすると、雑談しない相手は親近感や好感を持っていないので平気で不満や怒りの矛先にできるのです。これは覚えておくべきポイントです。
「雑談」などのコミュニケーションは本来、不可欠なもの
「職場における人間関係の問題やパワハラなどは、コミュニケーション不足によるもの」という端的な意見を読んだことがあります。実際にはそれだけではありませんが、的を射ている部分は大いにあります。
それに、会社組織のように他人と関わりながら共同で作業を行う場合は、コミュニケーションを取ることは本来、必要不可欠なことです。雑談や談笑でコミュニケーションを円滑に取れば業務の生産性は向上し、人間関係のストレスも減ります。
最低限、仕事に必要なことさえ話せば、業務を遂行する上では何も問題はないような気がしますが、仕事の話以外は一切しないというのは良くないことなのです。もちろん、適度である必要はありますが、雑談は単に「無駄口」「無駄話し」と簡単に切り捨てられるようなものではありません。
「愛想よく」ではなく「気さく」に
話しを戻しまして、好感度を上げるためにはポジティブ感情の表出と雑談が大事だと言いました。実は、心がける点はそれだけでは足りません。もう一つ、重要なポイントがあります。それは、ポジティブな感情を表出すると言っても、愛想を良くして接っしてはいけないということです。
矛盾したアドバイスのように聞こえるかもしれませんが「愛想を良くする」というのは普通、やさしい感じや謙った感じを与える態度です。これは内面の弱さを印象付ける行為なのです。
では、どうすれば良いのか。それは「愛想良くする」ではなく「気さくな感じで接する」と心がけることです。同じではないか?と思われるかもしれないが、同じではありません。
「気さくな感じで接する」は「愛想良く接する」に比べて、内面の弱さの印象があまりない感じを与える言葉です。この言葉の違い、ニュアンスの違いを理解して演じるようにしてほしいと思います。飽くまで「強さ」というベースを維持したまま、ポジティブな感情を表出するのです。
私も厄介なパワハラ加害者を相手に好感を上げようとしたことがありますが、「愛想を良く」接し続けてしまったばかりに、下僕や使いっ走りのような自尊心を踏みにじらる扱いを受けた経験があります。それに気がついて態度を修正していき、対処することに成功しました。(一定の期間は要しましたが)