2-4. 好感度の重要性を理解する

2. 態度と好感度の改善

「好感度」を加えて3つの印象による理論が完成した

態度と信用度※を改善する印象操作をすれば大概は良い方向へ行きますが、それでも中には攻撃を止めない相手がいる場合もあります。

※ 信用度を上げる方法はこの後の項目で書きます

実際、私も実践していた当時、態度と信用度を改善する印象操作をして何人もの厄介な人間の態度を改善させましたが、それでも攻撃を止めない相手がいました。

理不尽なことに、その相手は私よりずっと仕事の取り組む姿勢や成果が良くなかったにも関わらず、攻撃しない人がいたのです。これはどういうことなのかと、しばらく意識的に観察しました。

一つ気がついたのは、その相手は態度や信用度以前に、仕事とは無関係な雑談などをよくしている相手はほぼ攻撃していなかったのです。つまり、単純に好感を持った相手にはえこひいきをするタイプで、個人的感情で態度を変える傾向が強いということです。

好きな相手はひいきし、好かないタイプはぞんざいに扱う。そのような傾向は人間誰しもありがちなことですが、他人を平気で攻撃できるような人間はその傾向がより顕著です。

そのような経緯があり、印象操作術を開始した当初は態度と信用度という2つだけを意識していたのが、それだけでは足りないと痛感し「好感度」を加えることにしたのです。これで3つの印象の理論が完成したわけです。

それに、態度を強めたら同時に好感も上げるようにもしないと、職場の同僚から「どこかいけ好かない人」「近寄りがたい人」という印象を持たれてしまうことにもなりかねませんので、好感度の印象を上げるのはむしろ必然だったかもしれません。

態度と同等に好感度の重要性は高い

攻撃の要因となる3つの印象は、1つだけの理由で行われるというケースはほとんど無く、実際には、3つの要因(印象)が相互に関係しあっている場合がほとんどです。(印象操作術もどれか1つまたは2つだけではなく、3つ全てを改善することが前提となっています)

しかし、どれか1つだけを改善して攻撃が止んだ場合を考えると、そこから見えてくるものがあります。

仮に、態度・信用度・好感度の3つの印象が全てが悪かったとしましょう。(態度が弱く、信用が低く、好感度も低い)

そのうち、信用度を改善した(高めた)だけで攻撃を止めたのであれば、ちょっと注意が必要です。あなたに非があった可能性もあります。これまで軽率な間違いが多すぎた、もしくは、仕事への姿勢を間違えていたのではないか?など、これまでの自分を振り返ってみる必要があるかもしれません。(しかし、態度が弱く、好感度も低いままで信用度だけを改善して攻撃が止むケースは非常に稀です)

もし、態度だけを改善して(強くして)止めたのであれば、ほぼ相手の問題と思って間違いありません。叱責するのは単に態度が弱いからであり、叱責する内容は攻撃欲求を満たしたいためのでっち上げであり、必要性と合理性を欠いていると証明されたからです。単なる弱い者イジメ以外の何物でもなかったということです。

そして好感度だけ改善して攻撃を止めたのであれば、それも態度の場合と同様に相手の問題という証明になります。たとえ同じことをしても、好感を持っている相手の場合は好意的に解釈し、好かないタイプの場合は悪いように受け止めるということだからです。

私の経験上、人間性に問題があるという印象が強い相手ほど3つの印象のうち、態度と好感度の占める割合が高くなってきます。機嫌が悪くて八つ当たりをしてくる「転嫁性攻撃」、立場上攻撃できない相手の身代わりに攻撃する「代理攻撃」等をよくするのも態度と好感度で接し方が大きく変わるタイプです。

そのようなことから、態度と同じくらい好感度は無視できない要素なのです。(但し、態度と好感度は密接に関係しているので、厳密に切り離して考えるのは困難です。なお、態度と好感度は信用度にも影響を及ぼします)

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