印象ポジションの基本要素は、態度と信用度
攻撃される人とされない人は、印象のポジションが違うと述べましたが、その印象ポジションを決める主な要素は「態度」と「信用度」です。(態度はあなたの性格の印象で、信用度は仕事の遂行能力に関する印象です)
あなたが攻撃されやすいのであれば、それは態度が弱いか信用が低い印象になっているはずです。もしくは、その両方ということも考えられます。(なお、態度が弱いと信用も低くなりやすい傾向があります)
攻撃の受けやすさの分類
以下では、職場にいるタイプを態度と信用度の4つに分類し、攻撃の受けやすさを解説します。なお、これは加害者の主観による(無意識の)印象の分類です。
タイプ1 態度が強く、信用が高い
ここが最も攻撃を受けにくいポジションです。「攻撃される人されない人」で述べた原因帰属 バイアスが外的要因にかかる傾向があります。
たとえ、仕事の能力が同等でも態度が強い方がデキるという印象を持たれやすくなります。よって、社内で「デキる人」と言われている人の中にも、実は能力的には割と普通でただ単に態度が大胆なだけでそう思われているという人も少なくありません。
態度に特に弱さを感じさせる印象がなく、特に信用も低くなければ、凡そはこに分類されると考えて良いです。ですが、より態度が強く、信用が高ければこのポジションがより確実なものになります。
タイプ2 態度が強く、信用が低い
特にやる気があるように見えるわけでもなく、業務は無難にこなしますが、軽率なミスもある。愛想がいいわけでもなく、むしろふてぶてしさを感じるくらいの人。そのような人が職場にいませんか?その人がこの分類に属するタイプです。
仕事で時間がない場合でも慌てたりしませんが、急ごうともせず不機嫌そうに動く。このような人は、態度に弱さを感じさせないので注意がされにくいポジションにいます。しかし、責任感が足りない印象を持たれているのでミスは軽率(つまり、原因帰属バイアスは内的要因にかかる)と判断されやすいので場合によっては叱責されますが、それでも態度が弱い人よりは攻撃を受けにくいポジションにいます。
本来、もっと注意をすべきなのを態度の強さで免除されているのがこのタイプです。私も過去に「なんで間違えてもあの人には何も言わないんだ?!」と思うケースが再三ありました。その人はこのポジションにいるのです。
タイプ3 態度が弱く、信用が高い
一番、「とばっちり」の被害に遭いやすいポジションです。本来、仕事の成果には特に問題がないので信用は低くないのですが、態度が弱い分、機嫌が悪いときは適当な理由で転嫁性攻撃(要は八つ当たり)や代理攻撃の標的にされることもあります。
信用が低くなる理由の一つは、態度が弱いと積極性に欠け、命令しないとまともに動けないなどという印象を持たれやすいということです。
叱られないように一所懸命にやり、仕事の成果を改善しても、それだけでは解決しないことがここからもよく分かります。(つまり、態度が仇になってるということです)
タイプ4 態度が弱く、信用が低い
ここが一番、攻撃を受けやすいポジションです。接し方が始めから「仕事がデキない奴」「ダメな奴」というレッテルを貼っている態度になっている場合も多いでしょう。
態度が弱いということでも「愛想がいい」「腰が低い」「やさしい」といった性格的にポジティブな要素が強いものならまだ良いですが、「怯える」「慌てる」「うろたえる」といったネガティブな要素を表出していると、かなり攻撃ターゲットになりやすくなります。
仕事でたまたま1つミスを出したとして、タイプ1の人であれば原因帰属バイアスが外的要因にかかっているので「たまに間違えるくらいは誰にでもある」と怒られることはありませんが、このポジションは確実に内的要因にバイアスがかかっているので「責任感を持ってやらないからだ!」などと、実際は仕方ない理由でも問答無用で攻撃されます。(理由を説明しても全て「言い訳」と一蹴されます)
固定されているポジションを移動させる
ざっくり説明しましたが、あなたが攻撃を受けやすいのであれば、タイプ2~4のいずれかに該当している可能性が高いと思われます。おそらく、タイプ3か4ではないかと思います。(なぜなら、タイプ2の人はあまり悩まないと思うからです。タイプ3と4の人は性格的に内向型が多く、悩みやすいはずです。私もこのサイトの対象者は、主にこの2つのポジションの人を想定しています)
私が創案した印象操作術は、現在、攻撃対象となりやすくなっているポジション(タイプ2~4)の人の印象を、攻撃対象から外させるポジション(タイプ1)に移動させる戦略をお教えするものです。