職場で不当な扱いを受けている方へのメッセージ

ここでは、私が印象操作術を考案した経緯、この活動を行うに至った動機、そして職場で不当な扱いを受けている方へのメッセージを記します。

不当な叱責に遭い、転職を繰り返した私の経験

現在、あなたが職場で不当な扱いを受けたり、差別的な態度を取られたり、仕事ができない奴と決めつけたような扱いを受けて怒られやすい状況であるのなら、心から同情します。一部の攻撃的な人間のせいで大変な心労を抱えていることと思います。

実は当サイトで呼びかけている「不当な扱いをされやすく強いストレスを受けているが、誰にも言わないで一人で苦悩に喘いでいる人」というのは過去の私です。このサイトで想定している対象者のモデルは、昔の私自身なのです。

私は小さい頃から内向的で思慮深く、非常に人見知りをする子でした。感受性の強いタイプでもあり、外で遊ぶよりも部屋で一人で本を読んだり音楽を聴いたりしているのが好きな子供でした。学校でも優等生でも劣等生でもなく、ごく平凡な生徒だったと思います。愛想が良く、お人好しな面もあったので「大人しくて素直でいい子だ」などと周囲の大人によく言われました。

ですが、この性格が社会人になると一転、仇になってしまいました。

最初に入社した会社で上司になった人間から、会った当初から根拠もなくデキの悪い奴というような扱いを受け、事あるごとに理不尽な叱責をされるようになったのです。非常に繊細だった私はショックを受け、重苦しい日々を過ごさざるを得なくなりました。しかし、悩んでいる素振りは一切見せず、誰にも相談しませんでした。ただ、怒られないように頑張るしかありませんでした。気がついてみれば「社会人としてこれから頑張っていこう」と思って期待してスタートしたはずの社会人生活は、私にとってもはや苦痛以外の何物でもなくなっていました。

この状況を何とかしようと、心を強くするためのアドバイスを書いた本を何冊も読みました。考え方や受け止め方を変えて対処することを書いた本も沢山読みました。社交性に乏しく、内向的な自分の性格のせいもあると自覚し、性格を直そうと無理に明るく振る舞ったりしていたこともありました。

しかし、残念ながらどれも目立った効果が出ず、ついに精神的に我慢の限界に達して退職届を出さざるを得なくなりました。こうして私の社会人としてのスタートはわずか半年で終わりを迎えました。

気を取り直して新たに行く会社では一から頑張ろうと決心しました。ですが、そこでまたも一部の人間から不当な扱いを受けるようになり、結局は退職に追い込まれるという結末を迎えることになってしまったのです。

窮地の中で印象操作術を考案し、状況を逆転させる

職場の一部の人間から不当な扱いを受け、それに耐えかねて退職をするということを繰り返し、転職も5社目になってしまいました。そこでは執拗に攻撃してくる人間もおらず、仲の良い同僚も沢山できて平穏無事に過ごすことができました。ようやく安息の地に辿り着くことができたのです。

しかし、入社半年後に別の支社から転任してきた新しい部長がパワハラタイプで、就任して数ヵ月で職場内に被害者が続出するようになりました。そして、私もその攻撃ターゲットとなってしまったのです。

何とか怒られないように精一杯やっても、怒る内容はこじつけで何でもありで対処のしようがなく、このままでは心が折られるのは時間の問題でした。

「せっかくここまで問題なく順調に来ていたのに、また退職に追い込まれるのか」と絶望感に打ちひしがれましたが、ある日、その部長を見ていてあることに気がつきました。それは、攻撃する人としない人がハッキリと分かれているということでした。叱責をするかは「何をやったか?」ではなく、明らかに「誰がやったか?」なのです。そこで、攻撃される人とされない人を分類し、攻撃される人とされない人それぞれに共通する特徴をよく観察して抽出し、攻撃されない人たちの特徴を真似ればいいと考えました。さらに、攻撃的な人間に共通する特徴も分析し、戦略的な対策を立てることにしたのです。

この対処は非常に有効に機能しました。少しでも効果があればと始めたことでしたが、2~3か月を経過した辺りから明らかに部長の態度は軟化していき、半年も経たないうちに不当な攻撃は完全に止みました。(それどころか、これまでとは逆にデキる社員と明らかに認識するようになってきたと感じる態度や発言に変わっていきました)

「この方法を最初から知っていたら、何度も転職することも無かったのに」と思ったほどでした。私はこの方法に確信を持ち、自分に対して態度が良くない人に試して態度の変化を観察しながら試行錯誤を繰り返してより効果的に発展させていったのです。

その方法がこのウェブサイトで紹介する「印象操作術」です。

これまでは、ストレスに対する耐性を高めようとしたり内気な性格を直そうとするなど、自分側をマネジメントすることで対処しようとしましたが、うまくいきませんでした。しかし、この印象操作術は攻撃的な人間に対し、自分に怒りを向けないようにしたり、態度や扱いを改めさせるように相手側をマネジメントする方法なのです。

このウェブサイトを作った理由

上記で述べた私が過去に経験したことは正直、不快な記憶です。過去にはもちろん、楽しい思い出や充実した記憶も沢山あります。しかし、職場で一部の人間から嫌な目に遭わされて転職を繰り返したことは、言ってしまえば思い出したくない忌々しい記憶です。

印象操作術を考案して事態を改善させてからも、このような話しを誰かにしたことはありません。もう全て終わったことで、独りで苦悩していたことも今後も誰にも話さず、特に印象操作術など考案してそれを実践していたことなど(よくある表現ですが)墓場まで持っていくことだろうと考えていました。(まず、このようなことで悩んでいたことはみっとないことだと思っていたからです)

印象操作術を実践して以降は、繊細で人見知りだった私もストレス耐性も対人スキルも上がり、もうこの問題に悩まされることもほぼ無いだろうと思い、過去の忌々しい出来事も無かったことのように忘れようと考えてきました。

しかし、インターネットでパワハラに関するニュース記事を年に何度となく見ては、当時の自分の状況を思い起こし、複雑な気分になります。現実に、当時の私と同じ悩みを抱えている人が世の中に相当にいることは想像に難しくありません。

精神的な疲弊が長く続けば、いずれ心身に異常をきたす可能性が高くなります。そうなれば、休職に追い込まれ社会復帰も困難になることもありますし、最悪は自殺に追い込まれることすらあります。(パワハラ関連のニュース記事の中でも、自殺を報じたものが一番、心が痛みます)

当時の私も「このままどんどん心が疲弊していけば、死んだ方が楽だとすら考えかねない」と思ったことがありました。「そうなる前にここから逃げなければ」と思って辞めたこともあります。

そこで「私が上手く自力で解決できるようになったこの方法を、必要としている人たちに教えた方がいいのではないか?」と考えるようになり、もう自分の中では終わったことで思い出す必要もないと思っていた不快な体験を詳細に振り返り、解決のためのアドバイスをまとめようと思ったわけです。

このウェブサイトは、職場で不当な扱いを受けて悩んでいても誰にも相談せず、一人で苦悩していた当時の私と同じ状況の人に、このような自力でできる解決手段があること、そしてそれによって驚くほど状況が改善する可能性があることを知ってもらうために開設しました。

もちろん、それぞれの人に固有の状況があり、複雑な事情が絡んでいることもありますので、この方法で全ての人の問題が解決できるわけではないと思いますが、パワハラ防止法というものまで作らならければならない現代の状況の中で一人でも多くの人を解決に導ければと思っています。

職場での不当な扱いにストレスを抱えている多くの人たちへ

過去の私が試みたように、例え攻撃を受けても動じない精神の強さを身につけることも大事です。できれば、それも同時に行った方が良いです。

ですが、私の経験から言えば、それよりも攻撃をさせないように誘導する方がずっと簡単で確実です。しかも、誰にも気づかれずに一人で実践できるのです。こんな良い方法は他にないと思っています。

パワハラ被害に遭っている方の他にも、パワハラというレベルではなくても日頃から叱責を受けている方、怒られやすい方、または叱責されるとショックを受けやすくダメージを引きずりやすい方など、叱責の程度や頻度は関係なく職場での叱責・攻撃に悩む全ての方にこの方法を勧めます。

そして特に、繊細、内気、物静か、生真面目、腰が低い、お人好しといった内向型の性格傾向の人ほどこの解決法を勧めたいと思っています。なぜなら、何のためらいもなく他人を攻撃できるタイプの人間というは、主に内向型の人間をターゲットにするからです。(当時の私が転職をしてもまた同じ状況に陥る理由の一つがそれだったわけです。要は、弱い者イジメをする人間が世の中には非常に多いということです)

自分なりに真面目に取り組んでいるにも関わらず、素直で控えめな性格であるがために理不尽な叱責をされやすいという、苦悩の日々を過ごして転職を繰り返した当時の私と同じ境遇の人たちを救いたいという気持ちが、この活動の大きな動機になっています。

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