自分側も変えていくことの重要性

自己の改善

印象操作術は「理不尽」を無くすためのもの

私の推奨する印象操作術は、自分に対して「理不尽」な扱いをする相手の態度を改善する方法ですが、同時に自分も改善すべき点があれば変えていくことを重要視しています。

私が以前の職場で経験したことですが、一所懸命に働いていてミスも少ないのに叱責されやすい人と、だらだらと仕事をしてミスも多いのに叱責されにくい人がいました。注意すべき人が叱責を免れ、真面目に取り組んでいる人が叱責を受けるのは「理不尽」です。

この差は、その人の印象や先入観、そして親近感や好感といった個人的感情から生じるものです。印象操作術を巧みに使えば、そのような印象や先入観、個人的感情を変えることができます。その結果、一所懸命に働かなくてもミスを頻発させても叱責されないようにできるかもしれません。(保証はできませんが)

しかし、それでは「理不尽」を生み出してしまうことになります。印象操作術は、自分に原因があるにもかかわらず叱責を免れるための都合のよい方法ではありません。一所懸命に働いているにもかかわらず叱責やパワハラを受ける「正直者が馬鹿を見る」という「理不尽」をなくす方法なのです。(一生懸命に働いていない場合、パワハラを受けるのは当然とまでは言いませんが、叱責される正当な理由があることは確かです)

また、人間性の観点からも絶対に本人のためになりません。過失であったとしても、自分側にも責任があれば、そこを省みて改善していく必要があります。

人間性への悪影響は無視できない

自分のミスを認めるのは、勇気のいることです。それに、こういうことをアドバイスするのは、私にとっても勇気がいることです。

困っている人に少しでも手助けをしたいという思いで活動していますが、「自分のミスを見つけて、あれば認めて修正しよう」と言ったら、敬遠されてしまうかもしれないからです。

例えば、「あなたは悪くない。相手が全て悪い」と言ってくれる人と、「あなたにも落ち度はないか考えて、あれば修正しよう」と言う人がいれば、多くの人は前者を頼ろうとすると思われるからです。(人は自分に都合の悪い真実よりも都合の良い嘘の方を好むものです)

私が講習会や個別相談で儲けようと考えてるなら、無条件で「あなたは悪くない。相手が100%悪い」という方針でやった方が得策です。しかし、それでは相談する人の人間性を無視することになってしまいます。それは私にとっては無視できない問題です。

インターネットを見てると、何か問題を抱えてる人にとってかなり都合のいい方法を教えるような広告文句を見かけることがあります。「楽して金を儲ける方法」などというのが典型です。その方法を信じて行動に移せば、たとえ儲かったとしても人間性に悪影響を及ぼすようなことを教えてることも少なくないと思います。(金を儲ける自体が成功するかどうかも疑わしいですが)

自分の利益のためには、それを利用する人にどんな悪影響があろうが知ったことではないと考える人が世の中にはたくさんいます。(そもそも、そういうことを何の抵抗もなくできるのは、「こういうことをするのは、人としてどうなのか?」という疑問すら抱かない人が多いので、無理もないですが)

判断はご自身に委ねられています

普段から仕事でミスが多ければ、結局はそこを改善しなければパワハラや叱責が抑えられない場合が多いでしょう。しかし、そうではなくても、自分のことを振り返って改善するということを意識した方が良いです。

「絶対にあなたにもミスがあるはずだ」とは言いません。全て相手が悪いというケースも現実にはたくさんあるでしょうし、それは私にはわからないことです。判断はあなた自身に委ねられています。(かく言う私も、叱責問題に悩まされていた当初は、相手が全面的に悪いと思っていました。ですので、あまり偉そうなことは言えませんが)

ただ、自分を正当化する都合のいい理屈はいくらでも見つけられます。そこはあなたの倫理が問われるところです。ぜひ、勇気を持って自分の改善すべき点を見つめ直してみてください。絶対に自分のためになると断言できます。

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